魔法つかいの原点。なぜ『マジシャン』ではなく『魔法つかい』なのか!?
魔法の瞬間。それはすべての人が「ただの人」になる瞬間。人種・宗教・国籍・性別・肩書きなどあらゆる壁が溶けてしまい、その場を笑顔で共有できる。魔法を通して、そうあってほしい世の中が見えてくる。
魔法つかいになりたいと思った日
4歳か5歳のころアメリカに住んでいた時のことです。
ある夕方、屋外でディズニー映画『ファンタジア』を見るイベントが催されていました。日本とは違っていろいろな人種、宗教、国籍を持った人が集まっていたせいか、人々が自然にそれぞれのグループごとに固まっていくつもの壁ができていました。
決して険悪な雰囲気ではないけれど、なんとなく他のグループとは必要以上に近づかないようにしている。そして子どもがあまり離れないように気を配っていました。
大人になり、自分にも子供ができた今考えると、ある意味リスク回避のためには当たり前のこと。しかし、当時のぼくは大人の事情などこれっぽっちもわからない子どもなので、その状況に違和感を感じて妙な不快感を抱きました。
大人たちが創り出している見えない壁。どこにも線なんてないのに、なぜかハッキリと存在する境界線。そんな存在がとにかく嫌だったという記憶があるのです。
魔法の瞬間
しかし、その思いが解消される出来事が起こりました。
映画の中でミッキーが魔法をつかうシーンが映し出されると、いたるところで子どもたちが「魔法つかいごっこ」を始めたのです。言葉はわかりませんでしたが、全身から溢れる子どもたち特有の言語で一目瞭然でした。「ぼくが魔法をかけたら君は勝手に踊りだしちゃうんだよ!」「ぼくが魔法をかけたら。。。」魔法に興奮した子どもたちの魔法ごっこに壁はありませんでした。次第に子どもたちの笑顔が入り乱れました。
その様子を見ていた大人たちは、「どうやら今日は大丈夫そうね」と安心したのか、会場の中にたくさん存在していた境界が溶けるように消えていったのです。
そのとき、「魔法を見ると、大人も子どももみんなひとつになっちゃうんだ、スゴい!」そう思ったのが今の自分のルーツです。それが人生で初めて「魔法」を体感した瞬間です。
「映画の中でどんな魔法が起こったか」ということよりも、「魔法の後にその場がひとつになってしまったこと」こそが本当の魔法に思えました。
当時はマジシャンという職業なんて知りませんので、マジシャンになりたいなんていう思いは頭の片隅にもありませんでした。たったひとつの小さな魔法が使えるだけでも良いので、ほんものの魔法つかいになりたいと本気で思ったのです。
その後、日本に帰国してからはピアノを極めたら魔法つかいになれるかな?バスケを極めたらマジック・ジョンソンやマイケル・ジョーダンみたいな魔法つかいになれるかな?空手を極めて波動拳が出るようになったら魔法つかいになれるかな?ハンドボールなら、、、インラインスケートなら、、、と、色々なことを試しては諦め、「飽きっぽい人代表」みたいなレッテルを貼られる時期を過ごします。
そして、高校1年生の時に出会ったのがマジックでした。身体に電気が走りました。
「これだ。これこそ魔法つかいと名乗るのにふさわしい職業だ!」
魔法つかいと名乗るためにやっと見つけた手段こそ、マジックだったのです。
そんなわけで、今の自分がマジックをやめて料理の道に精進するとしても、やっぱり「魔法つかい」と名乗ることには変わりありません。
指先でやっていることはマジックだろう?そんなことはどうでもいいんです。
魔法の瞬間、その場にいる人の心の壁が溶けてしまい、みんなが「ただの人になる」
僕にとっての魔法とは、指先で起きる小さな現象ではなく、その先にある心の変化、空気の変化。
だから、どんな職業であれ、トップにいる人たちはみんな魔法つかいだと思っています。
魔法つかい
『魔法通貨』による価値の交換 vol.3 【 魔法 × 娘と一緒に楽しいBBQ体験 】
魔法通貨によるお金を介さない価値交換プロジェクト。
3回目のレポートは、公務員 → お笑い芸人 → 舞台役者 →営業マンという多彩な経歴をお持ちの友人、福岡誠さんとの価値交換☆
今回は魔法の先払いでも後払いでもなく、その場で交換する会となりました。
***** サクッと魔法通貨の概要 *****
<< 魔法通貨 >>
お金ではなく魔法を通貨として支払い、直接相手の持っている価値(モノやサービス)と交換すること
<< 条件 >>
①FBなどでの直接の友人限定(価値の交換は信用の上に成り立つため)
②魔法を見て喜ぶ第三者が存在すること。旧来の二者の間だけで完結してしまう交換ではなく、笑顔の連鎖が外に拡がる新時代の「等価交換+」への進化
<< 目的 >>
便利な道具であるはずの「お金」に必要以上に囚われすぎている世の中において、原始的な物々交換の現代版として価値の直接交換(プラスα)を実験してレポートするプロジェクト。
最終的に全ての人が持っているはずの「価値」の再考と発見、「お金」本来の機能と役割の再定義を見込んでいます。
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【 魔法通貨で価値を交換した相手 】
福岡誠さん:
愛媛県松山市で9年間市役所に勤務し、退職後上京してお笑い芸人、役者を経て、現在営業マンをしている2児の父。
【 福岡さんが魔法を見せたかったのは?? 】
今回は「家族と一緒に魔法を見たいので、娘さんにBBQ体験は如何ですか?」という問い合わせをいただき、企画がスタートしました。
その後、「娘の友達も呼んでもいいですか?」「友達の友達も魔法を見たいようなんですが、、、」という感じで膨らんでいき、気づけば総勢25名の楽しい魔法BBQパーティとなりました^0^
こうして後から見てみると、まあまあしっかりしたショーですね。多摩川河川敷で、一際異彩を放っていたグループ(笑)
娘も朝から「魔法のお手伝いしてあげるね♪」と張り切っていました。
子どもたちに負けない勢いのパパたち。
さすが、福岡さんの周りには大人になってもまるで子どもみたいな笑顔をできる人が多い!ステキな環境だなぁ。
あ、仕事じゃないので魔法つかいもビールを飲みながら。(娘は飲んでません!)
さて、体制が整ったところで、いよいよ25分の魔法のショーがはじまりました〜
真剣!
肌で感じてもらいます^^
超至近距離☆
魔法は遠くで眺めるものではなくて、日常の中で体感してもらってこそ、ココロに残るもの。
素敵なお手紙もいただきました☆ありがとう。
【 魔法と交換した価値は??】
今回はものすごくシンプルでわかりやすい価値交換でした^^
集まったみなさまに魔法を披露して楽しんでいただき、その対価として娘に美味しいBBQ体験、そしてたくさんの子どもたちと遊ぶ貴重な時間を頂戴してまいりました。
まず、ふつうに魔法つかいが楽しめそう☆
ぼくの大好きな昼からビール。
ん?
ん?
え!?
なぜかドンペリが(笑)
参加者の中にいたとある経営者の方がカバンからすっと取り出したのです。魔法つかいかよっ!(笑)
とりあえず、パパ魔法つかいが楽しい。
BBQなのに、ずいぶん地味目の鍋。
ん?
ちょっ!
香りが、、、
え!?
大量に投入されているのは椎茸じゃなくて松茸じゃないですか!
とりあえず、パパ魔法つかいのテンションが上がります。
もちろん、肉も焼き、美味しいチーズフォンデュなんかもしちゃったり。
既に娘も大喜び。
そこで追い討ちをかけるように焼きマシュマロのチョコレート乗せ。娘、さんざん食べてから、「明日ごはんいらないから、明日の分も食べたい、、、」とのこと(笑)
さて、そこから遊びのスタート☆
最初は初対面の子たちに囲まれて少し萎縮していましたが、食事と魔法を経て少しずつ仲良くなり、たくさんのお友だちができました^^
遊んでくれたみなさま、ありがとうございました😊
娘も大喜びの素敵な1日になったのでした。
福岡さん、みなさま、ありがとうございました!そしてご馳走様でした(╹◡╹)
福岡さんさんの経歴やお人柄もあって、参加されたご友人たちの職業も多岐にわたっていて楽しかったです。劇団四季の舞台で観たことあったかもしれない方もいたりして。
大人同士の繋がりも生まれ、感謝です(╹◡╹)
【 今回の発見と感想 】
3回目の魔法通貨プロジェクト。
まず、これは過去の二回とも共通するのですが、大きなメリットが見えてきました。
プロとしての活動が長くなると、「プロだからなー、気軽に見せてって言いづらいし、、、かといって呼ぶとしたらいくら払ったら失礼にならないのかわからないし。。。」
そんな理由から、知り合ってもなかなかちゃんと魔法を披露する機会って無くなってくるものなんです。
そんなとき、『お金』ではなくお互いの『価値』を交換する魔法通貨という切り口は色々なハードルを下げる役割を果たしてくれるようです。
これはとても大きなことです。近い人たちほど、魔法をちゃんと見ていない。そんなの、残念じゃないですか。
プロだから安売りするな!という人もいるかもしれませんが、明日死ぬかもしれないのに、お金をもらって知らない人たちにはたくさん見せるのに、大切な人たちに魔法を見せて喜んでもらう機会が無いなんて、残念すぎます。
だったら、お金以外のものを貰えば良いのです(╹◡╹)
モノだったり、体験だったり、情報だったり、とにかく自分が持っていないものは全て価値になり得るのですから。
価値を交換するのなら、安売りなんかではありません。『価値=お金』という価値観から抜け出すと、自分の周りのすべての人が何らかの『価値』を持っていることが見えてきます。自分ではそれが『価値』だと思っていない方が多いようにかんじますが^^
さて、今回は過去の2回と違って直接その場で魔法と対価の交換が発生したので、ある意味一番「物々交換」に近いカタチとなりました。
やっぱりその場で交換するというのは、お互いの提供する価値がその時空間に凝縮された形で表出するのでわかりやすくて気持ち良いですね。
ぼく自身もめちゃくちゃ楽しんでしまいましたが、娘にとっての貴重な時間、貴重な体験になったのがとても嬉しいです。
自分で色々なものを楽しむことはできますが、子どもに与える環境は自分だけの力では限界があります。素敵な仲間たちの協力あればこその環境、昔からそうですが、これからの時代にはとても大切なことだと思います。
娘には日々色々な価値観の人に触れさせるようにしていますが、この日もまた新しい刺激をたっぷりと吸収して楽しんでいたようです。
帰り道、遊びすぎてクタクタの娘が言いました。
「パパさ、お金払った?」
めちゃくちゃいい質問じゃないですか。
「魔法で払ったよ(╹◡╹)」
「え?魔法で?じゃあお絵かきでも払える?」
「みんなが喜んでくれればね!」
「たくさん練習したら、よろこんでもらえるかな?」
「きっとね」
そんな会話をしてたら、ぐっすり眠ってしまい、スーツケースを引きずりながら娘を抱っこして帰る羽目になった1日。
最高でした!
あらためて、貴重な体験をさせてくださった福岡さん、魔法のBBQに参加してくださったみなさま、ありがとうございました!
福岡誠:
愛媛県松山市で9年間市役所に勤務し、退職後上京してお笑い芸人、役者を経て、現在営業マンをしている2児の父。
『E KU DA 120/120 〜魔法・帽子・絵〜』イベントレポート/パリからヘッドピースデザイナーNOBUKI HIZUME一時帰国
2018年6月30日、【 E KU DA 120/120 】にお越し下さった皆さま、ありがとうございました。
パリコレの最前線で活躍するヘッドピースデザイナーNOBUKI HIZUME(日爪ノブキ)の帰国に合わせての開催でした。
2018年5月までの10年間、毎月必ず1回開催し続けて120回に達したサロン『E KU DA』ですが、今月より新しいステージに入り、より強烈な価値交換のサロンへと進化してスタートいたしました。
さて、いよいよ今回のレポート。まずはエントランスをくぐると、何やら帽子の工房らしき光景。
さらに奥に進むと画家、Takeru Amano氏による"Post-it" art EXHIBITIONが。
"Post-it" に描かれた絵の展示という斬新なアプローチは、アートとの距離を一気に縮めてくれます。なんと今回は展示だけでなく購入も可能でした!
歓談が続く中、おもむろにヘッドピースデザイナーNOBUKI HIZUME、そして空間デコレーションのアーティスト藤原由夏によるコラボコンテンツがスタート。
即興でバルーンを使ったヘッドピース(帽子)をつくりあげるというライブメイキングでした。
徐々にカタチになっていく様を、多くの人が取り囲んで見守ります。
コミュニケーションをとりながら、形が決まっていく。
その後ライブメイキングが続く中、会場が暗転。正面で魔法つかいのショーが始まると一気に会場に一体感が。
全員が一点に集中します。
魔法の余韻を残したまま歓談となり盛り上がっていると、突如飛び入りのパフォーマンスが始まりました。
完成したばかりの NOBUKI HIZUME & 藤原由夏 のコラボ作品を装着して即興でダンスパフォーマンスをしてくれたのは、ダンサーであり映像や写真など多岐にわたる表現活動を行うアーティストの奈須一葉さん。
突然始まったパフォーマンスに会場の熱気もさらに高まります。
奈須一葉さんは僕も日爪ノブキくんも、10数年来の友人。感謝!
はるちゃん、ありがとう!
最後はこの日展示で参加してくれた画家Takeru AmanoによるDJプレイを楽しみながら、それぞれに会話を楽しみました。
程よく会話できる人数、クオリティの高いコンテンツ。良いバイブレーション。最高のサロンとなりました。
アーティストの皆さま、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
今回のアーティスト陣。左からヘッドピースデザイナーNOBUKI HIZUME/魔法つかいKOJI/”Post-it” art Takeru Amano/コンテンポラリーダンス奈須一葉/Space Decoration 藤原由夏。
↓ website ↓
素晴らしいスペースとチャンスをくれたM SPACE TOKYOの米田憲史くん、ありがとう。
次回は都内にて「表現者」や「創り手」に限定して7名だけのクローズドなサロンとなります。
またこちらでレポートいたします。
魔法つかい